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【長崎市】崇福寺の歴史&特徴!いつできた?誰が作った?も解説

中国

長崎市崇福寺の歴史&特徴とは?誰が作った?

名称崇福寺(そうふくじ)
所在地〒850-0831 長崎県長崎市鍛冶屋町7-5
宗派黄檗宗(おうばくしゅう)
創建年寛永6年(1629年)
創建者唐僧 超然(ちょうねん)
由緒媽祖(=海の守護神)をまつり、唐船主たちが航海安全を祈願するため
特徴国宝や指定文化財ばかりの日本最古の中国式寺院

崇福寺の読み方は?

福寺」は“そうふくじ”と読みます。日本最古の中国様式の寺院(※1)で、興福寺や福済寺とともに「長崎三福寺」に数えられる、黄檗宗の寺院です。

国宝や指定文化財を多数持っており、境内の至るところに中国の縁起物(コウモリや牡丹、桃など)が散りばめられているのが特徴……!

崇福寺は誰に何のために作られた?いつできた?

崇福寺は、寛永6年(1629年) に長崎で貿易を行っていた中国・福建省出身の唐人により、福州から唐僧の超然をが招かれて創建されました(※1)。

長崎の唐寺は、媽祖(=海の守護神)をまつる媽祖堂を持つことで、唐船主たちの航海安全を祈願していたんだそう(※2)。当時唯一開かれてた貿易港を持つ長崎らしい由緒ですね!

※1:“一般社団法人九州観光推進機構 公式HP”参照※2:“長崎市公式観光HP”参照


長崎市崇福寺の見どころ&魅力を解説!

1. 国指定重要文化財|崇福寺 三門(楼門)

崇福寺といえばこの赤い外門。中央と左右の門戸をあわせて「三門」。またの名を「龍宮門」というそう。嘉永2年(1849年)4月にはじめてこの様式で上梁再建されました(※)。

※“長崎市 公式HP”参照

2. 国宝|崇福寺第一峰門

中国華南地方でも珍しい軒下の構造が美しい

三門をくぐって参道に入って現れたのが国宝の「第一峰門」。もともとはこの門が三門だったそう。

第一峰門は、中国の寧波(ニンポー)で加工された材料を唐船で長崎に運び入れ、元禄8年(1695年)に完成しました(※)。軒下の構造組物は「四手先三葉栱(よてさきさんようきょう)と呼ばれる複雑巧緻な詰組。国内ではほかに例がなく、中国華南地方でも珍しい構造になっています。

※“長崎市 公式HP”参照

3. 国指定重要文化財|崇福寺護法堂(関帝堂又観音堂)

関帝像の右頬をチェック!

「護法堂」には、面白い伝説が残されています。

よく関帝像の前のお供物がネズミに食べられており、和尚が関帝像を責めて右頬を打ったために、関帝像の右頬の漆が剥げてしまいました。

しかし翌朝になって見てみると、関帝像の隣にいる「韋駄天(いだてん)」という足の速い神様が持つ剣にネズミが刺さっていて、まるで関帝の命令でネズミ退治をしたようだったといいます。さすがのネズミも足が速い韋駄天には敵わなかったのでしょう。

これには和尚も驚き、関帝像の右頬を修理させましたが、何度漆を塗り直してもうまくいかず、現在も傷が残ったままなのだそう。

参拝する際はぜひ関帝像の右頬の傷に注目してみてください!

※“長崎市公式観光HP”参照

4. 国指定重要文化財|崇福寺鐘鼓楼

日本人棟梁が建築した和風様式が垣間見える

「鐘鼓楼」は2階建てになっており、上階に鐘と太鼓が配置されています。材料は中国で加工され、唐船で長崎に運ばれたとされていますが、棟札には日本人棟梁の名前が!所々に和風様式が見て取れるのは、棟梁が日本人だったからなのかもしれませんね。

※“長崎市 公式HP”参照

5. 市指定有形文化財|崇福寺大釜

多くの人を飢餓から救った「大釜」

延宝8年(1680年)に起きた不作により米殻不足となり、長崎で多くの餓死者がでました。崇福寺の「大釜」では、翌天和2年(1682年)4月14日から施粥をはじめ、多くの人を飢餓から救ったのだそうです。

※“長崎市 公式HP”参照

6. 国宝|崇福寺大雄宝殿

中国と和風様式のコラボレーションに注目!

国宝の「大雄宝殿」は、もともと1階建てだったところ、35〜6年後に日本人の棟梁によって2階が付け加えられました。そのため、1階は中国様式(逆凝宝珠束(ぎゃくぎぼしづか)の持送りや、黄檗天井と呼ばれるアーチ型の天井など)2階が和風様式になっています。

※“長崎市 公式HP”参照

7. 県指定有形文化財|崇福寺本堂の仏像群

本尊から珍しい金属製臓器が発見された仏像群

「大雄宝殿」の中にはたくさんの仏像が配置されています。本尊の「釈迦如来坐像」の胎内からは、珍しい銀製の五臓(ごぞう)布製の六腑(ろっぷ)が発見されました。

※“長崎市 公式HP”参照

8. 国指定重要文化財|崇福寺媽祖門

ほかの黄檗宗の寺院にはない貴重な「媽祖門」

媽祖堂に繋がる「媽祖門」は、長崎にあるほか黄檗宗の寺院にはありません。福済寺では原爆で焼失してしまったため、崇福寺の媽祖門はほかに類例が見られない貴重な構造となっています!

※“長崎市 公式HP”参照

9. 県指定史跡|崇福寺媽姐堂

長崎に入港した唐船の媽祖を奉安していた

「媽姐堂」にまつられている“媽祖(まそ)”とは、主に華南地方で尊崇されている海の守護神のことです。各唐船ごとにまつられていた媽祖像は、長崎に入港すると媽祖堂に奉安していたそう。

その際、唐船の媽祖像を揚げ卸す儀式のために、前庭には空間が設けられています。そのほか鐘鼓楼の前には、港内から望見できる目印の旗を立てた旗竿が置いてあるのでチェックしてみてください!

※“長崎市 公式HP”参照

10. 番外編|散りばめられた“縁起物”を見つけてみよう!

実は崇福寺には、中国で縁起がいいとされているアイテムが境内の至る所に散りばめられています。写真の魚板以外にもたくさんの動物や花が隠れているので、探しながら参拝してみるのも楽しめそうです!

<隠れ縁起物の例

  • コウモリ
  • 獅子
  • 牡丹

長崎市崇福寺の御朱印を紹介

崇福寺は中国様式のお寺でありながら、日本ならではの御朱印を500円でいただけます。中国の神様の絵柄が珍しいのがポイントです!

お土産を販売している入口の売店でいただけるので、記念に立ち寄ってみてください。


長崎市崇福寺の基本情報を入場料金

名称崇福寺(そうふくじ)
電話番号095-823-2645
住所(所在地)〒850-0831 長崎県長崎市鍛冶屋町7-5
アクセス方法長崎駅前から路面電車(崇福寺行)で約13分、崇福寺下車徒歩約3分
営業時間8:00~17:00
※都合により閉門時間が変わる場合があります。
定休日年中無休
入場料金大人300円、高校生以下無料
障害者手帳の提示で本人および介助者 無料
参考HP長崎市公式HP

※“長崎県観光連盟 長崎県文化観光国際部観光振興課 公式HP”参照


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